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ウィーン、世紀末のアート特集

2019年は、日本とオーストリアが正式に外交を開始してから150周年にあたります。この節目の年、注目されているのがウィーン世紀末にスポットをあてたふたつの展覧会「クリムト展 ウィーンと日本1900」(4/23~7/10:東京都美術館)と「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」(4/24~8/5:国立新美術館)です。ウィーン世紀末イヤーともいえる今春、銀座MMMでも、4月24日(水)から6月22日(土)まで、「ウィーン、世紀末のアート特集」と題し、クリムトやシーレの作品の複製やアートブック、アンティーク・グッズなどをご紹介いたします。どれもウィーンから取り寄せた1点もので、MMMでしか手に入らないものばかり。40点ほどさまざまなグッズが集います。グッズとともに芳醇なウィーン世紀末の雰囲気をぜひお楽しみください。

ウィーン世紀末って
どんな時代?

19世紀半ばから後半にかけて、ウィーンは大きな時代の転換期にありました。皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の治世(1848-1916年)、人口は50万人から220万人にまで増加。1857年には、都市を囲んでいた城壁を取り壊し、街を巡回する環状道路「リングシュトラーセ」が完成し、ウィーンは世界で6番目に大きな都市となりました。
ウィーンがハプスブルク家の帝都から近代都市へと変貌を遂げる中、芸術の分野でも新たな才能が芽吹きました。絵画や建築、工芸、デザインなど、異なる分野で活動する若き芸術家たちは、手をたずさえ、協働することで、モダン・アートの黄金期を切り拓いていったのです。

グスタフ・クリムトって
どんな画家?

こうしたウィーン世紀末に時代の寵児として躍り出たのが、画家のグスタフ・クリムト(Gustav Klimt/1862-1918)です。ウィーン郊外に暮らす職人の父のもとに生まれたクリムトは、ウィーン美術学校に学び、初期にはアカデミックな画風で注目されるようになります。しかし1897年、保守的なウィーン画壇から離脱し、若き芸術家たちとともに「ウィーン分離派」を結成。初代会長として新しい表現を模索し始めます。ウィーン分離派が掲げたモットーは、「時代にはその時代にふさわしい芸術を、芸術には自由を」。クリムトはそのモットー通り、度重なる酷評と闘いながらも、妖艶な女性像や金箔を多用した華麗な肖像画、装飾性豊かな壁画などを発表。実験的な作品を次々と生み出し、尽きせぬ創作意欲を持ち続けたクリムトは、エゴン・シーレ(Egon Schiele/1890-1918)やオスカー・ココシュカ(Oskar Kokoschka/1886-1980)など、次世代の画家たちの精神的な“父”となりました。

厳選!MMMで出会えるウィーン、世紀末のアート特集

  • グスタフ・クリムト《左向きの女性の肖像》
    66,960円(税込)

    1901年に制作されたクリムトの大作壁画《ベートーヴェン・フリーズ》に描かれたゴルゴンの娘の習作。ゴルゴンの娘は「敵対する勢力」の不貞を暗喩する。

  • グスタフ・クリムト《片手をあげて横たわる女性の肖像》
    81,000円(税込)

    1907年に描かれた《レダと白鳥》のための習作。オリジナルは1945年の戦火で焼失し現存しないため、資料としても貴重な素描作品。

  • エゴン・シーレ《女性像》
    6,750円(税込)

    クリムトもその才能を高く評価したシーレの水彩画の複製。

  • エゴン・シーレ《自画像》
    49,300円(税込)

    自画像を描かなかったクリムトに対し、シーレは多くの自画像を残している。そのシーレの自画像の複製。

  • ベルトルト・レフラー画「ウィーン工房創設100年記念 キャバレーこうもり復刻陶器タイル」
    1枚7,560円(税込)

    ウィーン工房創設100周年を記念し、2003年に複製されたタイル。レフラーは、ウィーン工房のデザイナーで、ポストカードやコマーシャル・グラフィック、アクセサリー、陶器など、幅広い分野で活躍した。このタイルは、キャバレー・フレーダーマウスの建物のためにレフラーがデザインしたタイルを完全復刻したもの。

  • ココシュカ「Das Konzert」シリーズ/1921/コロタイプ(写真製版)
    41,040円(税込)

    本シリーズはココシュカの友人で、美術史家のKarl Maria Swobodaがコンサートでピアノを演奏した際に、それを聴く妻Camila Swobodaの姿を描いたもので、これらの一連の肖像画は、1921年に「Das Konzert」というタイトルで出版されました。
    編集者はリチャード・ラニーで、印刷はコロタイプ(写真製版)です。

※これは展示商品の一部です。

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