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クーランス城マダムの連載の一部(10館)が本になりました。 バックナンバーを読む
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隣には「ゲームの間」があり、第二次世界大戦中に重要な役割を果たしたモンゴメリー元帥(1887-1976)が所有していたビリヤード台が置いてあります。ガネー家の一員であるセバスチャン・ド・ガネーが描いた巨大な絵画《5人兄弟の肖像》が壁全体を覆っています。正面の壁には、藤田嗣治(1886-1968)が1923年に描いた彼らの母親ロジータ・ド・ガネーの素晴らしい肖像画が掛かっています。優雅で教養溢れ、芸術家たちと親しかったこの女性が、40年間放置されていた庭を、古い版画や地図を手掛かりにして、元の状態に修復したのです。

板張りの食堂は、角部屋でとても明るくて居心地の良い空間。壁の上部には陶器のコレクションが飾ってあります。大きなテーブルの代わりに、小さな丸いテーブルが4つ置いてあり、さまざまな人数の招待客に容易に対応できるようになっています。極めて近代的なキッチンが隣接しています。テラスからは刺繍のような木々や鏡のような泉など、庭園の素晴らしい眺望を楽しむことができます。お次は、テラスを通って「トロフィーの間」へと参りましょう。この部屋にあるカッラーラの大理石でできた暖炉は、イタリア・ルネサンス風に装飾されていますが、これはフォンテーヌブロー宮殿の装飾に尽力した偉大な画家プリマティッチオ(1504-1570)の弟子たちが作ったものでしょう。

そして中庭を横切って「猿の回廊」を見てみましょう。ここには猿をモチーフにした16世紀のタピスリーが3点飾られています。いくつかの場面では、猿は当時の貴族を風刺しています。これらのタピスリーはとても脆く、残念ながら光によってだいぶ傷んでいます。それから、18世紀の可愛らしい小さな板張りのチャペルに入ります。祭壇の上のニッチには、シャンパーニュ地方の様式で彫られた14世紀の素晴らしい聖母子像があります。幼子キリストの頭部が欠けてしまっているこの像は、おそらくフランス革命の際に隠されたのでしょう。野原に埋められていたところを、後年、発見されました。カーテンの後ろには階段があり、丸屋根にアクセスできるようになっています。

最後に、ちょっとしたアドバイスを皆さまに。菜園まで足を延ばし、そこで栽培された有機野菜や果物、花をお求めになってみて。パリのオーガニックの店でも売られていて、レストランでも使われているものなのですよ!もちろん、城のティーサロン「ラ・フールリー」でも、星付きレストランのシェフがここの菜園の野菜を用いて調理するディナーを楽しむことができます。

友情を込めて。

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Update : 2014.8.1

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