ルーヴル美術館
ルーヴル美術館広報部おすすめルーヴル見どころガイド
非常に有名、または、あまりにも有名過ぎるともいえる、美術品が収蔵されている、世界最大の美術館の1つルーヴル美術館に、まだ、思いがけない驚きが残っているのでしょうか。
その答えは「イエス」です! 
かつて王室の居城であり、現在は、ほぼ万国を網羅する博物館でもあるルーヴル美術館は8つの部門からなり、地下の展示室、貴重な小部屋、王侯の居室など、素晴らしい備品や内装をも擁しています。地下から屋根裏に至るまで、ガイドに沿ってぜひ鑑賞してみてください。
絵画部
ルーヴル美術館の巨大な絵画コレクションの展示は、展示室の壮大な壁面上にとどまりません。

リシュリュー翼にあるフランス絵画の順路では、はじめに、16世紀フランス宮廷の小さな肖像画が飾られた薄暗い小部屋へと、鑑賞者を誘います。1328年から1589年までの260年間フランスを支配した王朝、ヴァロア朝の著名人や鋭い目つきの貴族、さらに豪華な衣装に身を包んだ貴婦人たちの容貌を発見することができます。

宰相ロランの聖母
©Photo RMN/Hristian Jean/digitalfile by DNPAC
少し逆戻りすると、フランドル絵画があります。ヤン・ファン・アイクの「ロランの聖母」を見逃してはなりません。聖母と幼児キリストは、二人と向かい合う権力者と同様、永遠について瞑想しているかのようです。また、非常に細かい点まで描き込まれた背景全体もぜひ鑑賞してください。

海外の絵画ツアーの終点では、もう一息頑張って、ドゥノン翼にある大展示室の突き当たりまで進んでください。イタリア絵画の小部屋を巡ると、出口には、スペイン絵画の選りすぐられた小さなコレクション発見の幸せな驚きが待っているはずです。また、東方教会で「永遠への窓」と呼ばれたイコンを展示した第31室を見逃さないでください。

※ 東方正教会で神への祈りの媒体とされる聖画
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彫刻部
美術館に展示されている彫刻群は、教会、庭園、収集家の書斎や宮殿の内部など、さまざまな空間の雰囲気を創り出しています。これらの彫刻が、美術館散策の快適なお供にもなってくれます。
リシュリュー翼のピュジェ広場
©Musée du Louvre/ Michel Chassat
リシュリュー翼のマルリー庭園とピュジェ庭園は、ガラス張りになっており彫像と小潅木が置かれています。訪れれば、フランス式庭園の緩やかな坂道を登っているような気分になるかもしれません。
中世フランスの彫刻群の中では、安置された遺体を、葬儀に参列した実物大の彫像たちが運ぶ姿が印象的な、フィリップ・ポの墓の周りで少し立ち止まってみてください。

4歳のサビーヌ・ウードン
©Photo RMN/Gérard Blot/digitalfile by DNPAC
18世紀フランスの作品には、もっと生き生きした発見もあります。彫刻家ウードンの作品に割かれた第28室は、まさに彫像の展示室です。これらの胸像は、様々な人生の側面を感じさせてくれます。当時の著名人と並んで、非常に愛らしい少女サビーヌを含む作家自身の家族の肖像を見ることもできます。
美しい丸天井のある展示室に展示されている、ドゥノン翼の海外の彫刻も見逃してはなりません。イタリアの十字降架のキリスト像は飛翔しているようです。北方諸派の作品群のある小さな展示室の数々もぜひ訪ねてください。「聖母マリア」と、エーアハルトの手による髪だけをまとった“マグダラのマリア”を中心に作品が集められています。
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グラフィック・アート部
素描作品は長期間の光の下での展示に耐えられないため、グラフィック・アート部門では、常設展示を行っていません。しかし美術館を定期的に訪れる鑑賞者たちにとっては、思わぬ幸運の潜んでいる場所です。

グラフィックアート閲覧室、キャビネ・デ・デッサン
©Andreas Licht
いくつかの展示室では、素描室から慎重に取り出された作品を見ることができます。ドゥノン翼のサル・シャペル(旧ルイ14世の礼拝堂、シャトー・ド・メゾンで作られた17世紀の錬鉄の並外れた鉄柵があります)、モリアン翼にある展示室のいくつか― ここでは、同部門デッサン室、企画展の小さな展示室と交互に展示されています― などです。

シュリー翼の3階へ上がるのを忘れてはいけません。フランス絵画の中央に「雌鳥の回廊」があるからです。ここでは、素晴らしいパステル画の肖像と精巧な細密画を見ることができます。さらに、2つの“小さな円窓”からは、柱廊越しに、あまり馴染みのない素晴らしいパリの眺望を臨むこともできます。もしお望みなら、歴史的内装の施されたキャビネ・デ・デッサンと呼ばれるグラフィック・アート閲覧室(知られていませんが、大変に美しい場所です)で、申し込みにより閲覧することも可能です。
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工芸部
ルーヴルの美術工芸部門以上に、多様さに富み、かつ豪華な工芸品を他のどこで見ることができるでしょう? 同部門は、独自の観点から工芸品を収蔵しています。2階のシュリー翼とリシュリュー翼の合流地点にある、高名な家具職人ブールの展示室では、素晴らしい戸棚の数々があなたを驚かせてくれるでしょう。これらの家具は、確かに比類ないものですが、その寄木細工の材料に、外国産の木、銅、真鍮、金メッキを施したブロンズ、さらに亀の甲羅まで使用されていると想像することができますか?
ルイ15世の戴冠用王冠
©Photo RMN/Daniel Arnaudet/digitalfile by DNPAC
金銀細工の展示ケース内には、キリスト教の祈りを数える見事なロザリオ、想像を越えるような中世時代の天使像の数々、さらに、様々な動物や狩の道具が非常に緻密に表現されているブルボン公の銀の飾り置物、などが連なっています。ルーヴル美術館には、フランス王家の宝飾コレクションも収蔵されています。改修して間もないアポロンの間に陳列されています。根気強く復元されたこの素晴らしいコレクションでは、燦然と輝くルイ15世の王冠、ウジェーヌ皇妃の真珠とダイアモンドの王冠、また、オルタンス王妃のサファイアの装身具などが光輝いています。
同部門は、また、舞台装飾のように壮大なナポレオン三世時代の応接室をはじめ、多彩な面積の展示室を擁しています。大食堂へ連なる小さな廊下には螺旋階段があり、かつて銀食器が保管されていた倉庫へ繋がっています。
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ちょっと寄り道編
中世のルーヴルの遺構は、寄り道してみる価値のあるものです。照明の当てられた濠を巡ってみましょう、もともと王室の居城であったルーヴル宮の最古の建築を発見することができます。

現代美術の愛好家には、16世紀の木製装飾に囲まれて飛翔する鳥を描いたジョルジュ・ブラークの天井画をおすすめします。また、カフェ・リシュリューの内装はストライプの作品で有名なダニエル・ビュランが担当しました。ここでは、気持ちよく軽食をとることもできます。

チェピクアロ彫刻
©MMF/B.Nouvel
夏には、静かな中庭にあるカフェ・ドゥノンのテーブルの一つに座ってみましょう。調教室に連なる美しい階段の間に座ることができます。ナポレオン三世時代、騎馬のために建設されたこの調教室は、改修されたばかりです。レンガと石造りの建築が、古代の彫像を引き立てています。

最後に、気分転換を図りたいと思ったら、美術品が万国美術展の様相を呈するアフリカ、オセアニア、アメリカの美術を見て、ライオンの門で、訪問を締めくくりましょう。

読書での感動のために、ルーヴル美術館地下にある書店を訪ねてみるのもおすすめです。この書店は、パリで最も豊富な本を揃える美術書店の一つです。
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La Fondation Claude Monet
© Musée du Louvre / Michel Chassat
所在地:
Musée du Louvre,75058 Paris
休館日:
火曜日、1/1、5/1、11/1、12/25
開館時間:
9:00-18:00
水曜日・金曜日は9:00-21:45
入館料:
<常設展>
一般:9ユーロ
夜間:6ユーロ(水・金の18:00‐21:45)
毎月第一日曜日、18歳未満は無料
当日のみドラクロワ美術館にも有効
<企画展>
ナポレオンホールでの企画展のみ11ユーロ
常設展と全ての企画展:14ユーロ
夜間:12ユーロ(水・金の18:00-21:45)
URL:
http://www.louvre.fr/
<展覧会情報>
こちら
<ルーヴル美術館の展示構成>
MMFで出会えるルーヴル
インフォメーションセンター
40冊以上のルーヴル関連書籍
所蔵作品アルバム、歩き方ガイド、歴史書などを含む日本語書籍13冊、フランス語・英語書籍合わせて40冊以上のルーヴル美術館に関する資料を揃えております。
古代エジプトコーナー
「ルーヴル美術館所蔵古代エジプト」展にちなんでにちなんでヒエログリフについての専門書から大人も楽しめる古代エジプトを知る絵本までご覧いただけます。展覧会の見どころインタビューもぜひご覧ください。
DVD、ビデオ、CD-ROM
映像や解説を通して館内巡りができます。
館内見取り図
訪問前の下調べに、最新のルーヴル美術館公式見取り図をご希望によりお持ち帰りいただけます。
ブティック
ルーヴル美術館エジプト部にちなんだミュージアム・グッズを特集しています。
ギャラリー
ナポレオンの『エジプト誌』展
会期:2005.7.20〜10.1
ルーヴル美術館エジプトコレクションの発端となった ナポレオン遠征時に記録された『エジプト誌』の銅版画を 再現した貴重なカルコグラフィーをご覧いただけます。
情報は予告なく変更となる場合がございます。詳細はMMFにご来館の上おたずねください。
 

*情報はMMMwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は観光局ホームページ等でご確認いただくか、MMMにご来館の上おたずねください。

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