クリスマスの古都ストラスブール過去と現在が交錯するストラスブール

聖者が舞い降りる地アルザス

「ヨーロッパの十字路」アルザスの歴史

▲大聖堂の前にはこの地方独特の木組みの家々が建ち並ぶ。
© Ville de Strasbourg, G.Engel
 

ストラスブールのあるアルザス地方は、西にヴォージュ山脈をいだき東にライン河を控えた地に位置します。雄大な丘陵地帯は、フランス国内北限のワインの産地で、極上のアルザスワインを生むブドウ畑が広がります。かつてルイ14世(LouisXIV)がこの地を訪れた時には、自然の美しさに魅了され「フランスの庭」と称したといわれています。
 アルザス地方は、13世紀にはヨーロッパの覇者ハプスブルク家の領地となりました。以後300年間は、豊かな鉱物資源を背景に繁栄の時を謳歌します。しかし17世紀初頭、「最初の宗教戦争」といわれる30年戦争が始まると、この地は歴史の渦に翻弄されることになります。17世紀末のルイ14世治世には、初めてフランス領となりますが、その後は、アルフォンス・ドーデ(Alphonse Daudet)の短編小説の1編『最後の授業』でも知られる通り、フランスとドイツとの領地争いの歴史が長く続きました。そんな歴史的背景をもつこの地は、フランスのなかでもっともドイツの文化が色濃く残る地方となったのです。

▲屹立する大聖堂が印象的なストラスブールの眺望。
© Jean-Yves Fick
 

そのようなアルザス地方の首都ストラスブールは、「道の街」を意味するその名の通り、中世の頃から交通の要衝として発展してきました。その歴史はおよそ2000年におよび、1988年には、旧市街がユネスコ世界遺産に指定されました。旧市街には、ゴシック様式の大聖堂やロアン宮殿など、この街の繁栄の歴史を物語る歴史的建造物が多く見られます。また、現在も「道の街」ストラスブールは、ヨーロッパの政治の中心地として、ヨーロッパ議会が置かれ、世界中の人々が交差する街でもあります。

ページトップへ
前のページへ次のページへ
イルミネーションに輝く マルシェ・ド・ノエル「ヨーロッパの十字路」 アルザスの歴史ロアン宮殿と ストラスブール美術館

アルザス地方基本情報

  • ライン河とヴォージュ山脈にはさまれたフランスの北東に位置する地方。ローマ時代から交通の要衝として栄えてきた。2007年にTGV東ヨーロッパ線が開業し、パリとストラスブール間は2時間20分で結ばれた。世界遺産に指定された旧市街のほか、アルザスワイン街道を巡る旅も人気が高い。
  • アルザス地方観光局
    http://www.tourism-alsace.com
  • ストラスブール観光局
    http://www.ot-strasbourg.fr/

 

*情報はMMMwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は観光局ホームページ等でご確認いただくか、MMMにご来館の上おたずねください。