「青騎士」を代表する画家の、フランスでの初回顧展
フランツ・マルク/アウグスト・マッケ─青騎士の冒険
Franz Marc/August Macke.
L’Aventure du Cavalier bleu

オランジュリー美術館開催の最新展覧会カタログ

　銀座MMMの地下1階にアート・ライブラリがあることをご存知ですか？　アートに関する国内外の書籍が幅広くそろいますが、最大の特徴はフランスの美術館・博物館で開催される展覧会の最新カタログがいち早く届くこと。MMMwebサイトに連載を持つ、美術に造詣の深いパリ在住のマダム・ド・モンタランベールが主要な展覧会を厳選して、定期的に送り届けてくれるからです。
　その中から今月は、6月17日までパリのオランジュリー美術館で開催されていた展覧会「フランツ・マルク/アウグスト・マッケ─青騎士の冒険」のカタログをご紹介します。展覧会はフランスで初めての両画家の回顧展として、大きな話題を集めました。
　フランツ・マルク（1880-1916）とアウグスト・マッケ（1887-1914）は、カンディンスキーとともに前衛芸術運動「青騎士（ブラウエ・ライター）」を牽引したドイツの画家。ドイツ・ミュンヘンを拠点とし、カンディンスキーから最も大きな影響を受けましたが、画業の初期にはゴッホやゴーギャンらポスト印象主義から大きな刺激を受けたほか、前衛画家ドローネーとも交流するなど、常にフランス絵画の動向とともに自らの芸術を展開させていきました。展覧会では、カンディンスキーやミュンター、ルソーら同時代の画家の作品も紹介しつつ、マルクとマッケそれぞれの軌跡を丁寧に追いかけています。
　カタログには、展覧会出品作に加えて、両画家の代表作を数多く収録。豊富な資料写真もあり、マルクとマッケの最新研究に触れることのできる一冊です。
　MMMライブラリでは、このほかにも数多くの海外展覧会カタログをそろえております。ぜひ一度、お手にとってご覧ください。

※こちらでご紹介する書籍は地下1階のMMMライブラリにて閲覧いただけます。
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Update : 2019.7.1