• 1.パリに生まれた新しい美術館
  • 2.「ファン・ゴッホ―日本の夢」展
  • 3.「広重―旅の芸術」展

Pinacothèque de Paris パリ絵画館（Pinacothèque de Paris＝ピナコテーク ・ド・パリ）「ファン・ゴッホ―日本の夢」展、「広重―旅の芸術」展

パリの中心に位置するマドレーヌ広場に面した美術館、パリ絵画館（ピナコテーク・ド・パリ）。2012年10月より、この美術館でふたつの展覧会「ファン・ゴッホ―日本の夢」、「広重―旅の芸術」が同時開催されています。印象派に影響を与えた日本の巨匠と、日本の版画に影響を受けたポスト印象派の巨匠を、深いアプローチで対比する、これまでにない大胆な試みの展覧会です。

パリに生まれた新しい美術館

個性豊かな企画展の数々

▲パリの街中に新しくできた美術館、パリ絵画館
（ピナコテーク・ド・パリ）

　パリ絵画館（ピナコテーク・ド・パリ）はマドレーヌ広場に2007年6月に開館した、パリの中では新しい美術館です。その歴史は短いものの、有名美術館に引けを取らない質の高い展覧会で、既にパリの主要な美術鑑賞スポットとして大きな存在感を示しています。開館から3年間でピナコテークを訪れた来館者の数は実に200万人以上。時代、分野を問わないさまざまなテーマで、より多くの人々の関心を集めることに成功しています。

▲パリ絵画館（ピナコテーク・ド・パリ）のあるマドレーヌ広場とマドレーヌ寺院

　近年ではヴァラドン（Suzanne Valadon/1867-1938）とユトリロ（Maurice Utrillo/1883-1955）展、ムンク（Edvard Munch/1863-1944）展、そしてモディリアーニ（Amedeo Modigliani/1884-1920）とスーティン（Chaïm Soutine/1894-1943）展など、パリにゆかりの深い有名画家をテーマとした展覧会が大きな注目を集めました。また絵画だけにとどまらず、西安の兵馬俑（へいばよう）や、インカの金銀細工といった古代文明を扱った展覧会もたびたび開催され、個性豊かな内容の企画展が評判を呼んでいます。

2011年にオープンした新展示室

▲2011年に開館したばかりの「ピナコテーク2」

　2011年の1月には、マドレーヌ広場に面した展示スペース「ピナコテーク１」に加え、マドレーヌ広場に程近いヴィニョン通りに、ふたつ目の展示スペース「ピナコテーク2」がオープンしました。「ピナコテーク１」と合わせると、展示スペースは延べ5,000㎡と、パリの中心部に新設された美術館とは思えないほどの規模。美術館の小さな入り口とは対照的に、広々としたスペースに豊富な展示作品が並び、見ごたえのある展覧会が行われています。

　通常「ピナコテーク2」では、複数の個人コレクターの貸与による作品の常設展が行われており、ヴァン・ダイク（Anthony van Dyck/1599-1641）、ドラクロワ（Eugène Delacroix/1798-1863）、モネ（Claude Monet/1840-1926）、ポロック（Jackson Pollock/1912-1956）など、さまざまな時代のアーティストの作品を見ることができます。

▲「ピナコテーク1」の前に掲げられた企画展の案内

「ピナコテーク」は、ギリシア語の「絵の収蔵庫」に由来する言葉。その言葉を冠した美術館にふさわしく、美術収集家の陳列室を彷彿とさせる時代や分野を問わない展示内容は、来館者の好奇心を大いにかき立ててくれます。また「ピナコテーク2」では「ピナコテーク1」と同様に、有名コレクションをベースにした企画展も定期的に行っています。ふたつの展示スペースを使用することで、より充実した展覧会が可能となったパリ絵画館（ピナコテーク・ド・パリ）は、この美の都パリの中でも、ますます見逃せない場所となっています。

Update：2012.12.1　文・写真：増田葉子（Yoko Masuda）
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パリ絵画館（ピナコテーク ・ド・パリ）

  • 所在地
    ピナコテーク1
    28, place de la Madeleine 75008 Paris
    ピナコテーク2
    8, rue Vignon 75009 Paris
  • Tel
    ＋33(0)1 42 68 02 01
  • URL
    http://www.pinacotheque.com/
  • 開館時間
    10:00-18:30
    水曜日、金曜日は21:00まで
    2012年12月25日、2013年1月1日は
    14:00-18:30
  • 入館料
    ・「ファン・ゴッホ―日本の夢」展「広重―旅の芸術」展　それぞれ
    一般：10ユーロ
    割引料金：8ユーロ
    ・常設展
    一般：10ユーロ
    割引料金：8ユーロ
    ・共通券（ファン･ゴッホ展、広重展）
    一般：17ユーロ
    割引料金：14ユーロ
    ・共通券（ファン･ゴッホ展、広重展、常設展）
    一般：22ユーロ
    割引料金：18ユーロ
  • アクセス
    地下鉄8、12、14番線Madeleine駅より徒歩1分
  • 展覧会情報
    「ファン・ゴッホ―日本の夢」展
    「広重―旅の芸術」展
    2012年10月3日～2013年3月17日

MMFで出会えるパリ絵画館（ピナコテーク・ド・パリ）

＊情報はMMFwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は美術館ホームページでご確認いただくか、MMFにご来館の上おたずねください。

 

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