リヨンの街には、フランスで最初に開かれた「アフリカ民族博物館(Musée Africain)」をはじめ、印刷技術の歴史とリヨンの金融の発展を紹介する「印刷博物館(Musée de l'Imprimerie)」、「マリオネット博物館」と「歴史博物館」を併設する「ガダーニュ美術館(Musée Gadagne)」など、ユニークな美術館・博物館が数多く点在しています。
この章では、MMFがおすすめするリヨンの美術館・博物館をご紹介します。
▲ガロ=ロマン文明博物館は古代ローマ劇場に併設されている。
▲ガリアの一大都市だったリヨンの「流通」をテーマにした展示室。© Thioc, J.-M. Degueule, Musée gallo-romain de Lyon, France
ノートルダム・ド・フルヴィエール聖堂から少し下ったところの古代ローマ時代の円形劇場跡にある博物館。かつてリヨンがガリアの首都で、「ルグドゥヌム(Lugdunum)」と呼ばれた古代都市であった紀元前43年頃の様子が、彫刻やモザイク、石棺や日用品、宝飾品など、リヨンで発見された遺物を通して紹介されています。
▲織物博物館内、コプトとペルシア織の展示室。© Sylvain Pretto
▲装飾芸術美術館、18世紀の貴族の生活空間がそのまま再現されている。© Musée des Arts décoratifs de Lyon - Pierre Verrier
リヨン美術館から程近いシャリテ通りに、織物と装飾芸術のふたつの博物館が並びます。
織物博物館は、古代エジプトから現代までの豊富な織物コレクションを所蔵し、「絹の街」リヨンにおける絹織物の歴史と生産技術の発展を紹介しています。宮廷の衣装、カーテン、タピスリーなどからなる織物コレクションは、東洋と西洋のふたつの部門に分かれて展示されています。
隣接する装飾芸術美術館では、18世紀の貴族の館のなかで、織物が実際にどのように用いられていたかを見ることができます。タピスリーや絨毯、16世紀から18世紀の調度品や、家具、陶器、宝石類などの室内装飾が紹介されています。
▲リュミエール博物館の外観。© Institut Lumière
▲映画黎明期の作品が絶えず上映されている展示室。© Andreas Licht
映画発祥の地でもあるリヨンには、映画技術を発明したリュミエール兄弟(Frères Lumière)の博物館があります。世界初のシネマトグラフや貴重なフィルム、機材などが並ぶ展示室のほか、映画上映室も備え、リュミエール家が実際に生活していた邸宅も公開されています。博物館に隣接し、かつてリュミエール兄弟の父親が所有していた工場は、1895年に世界初の映画『工場の出口』が撮影された場所。工場跡地にはリュミエール研究所とフィルムセンターが設けられています。
▲テット・ドール公園に面するのは、1930年代のリヨン見本市の建物を改築したファサード。© Blaise Adilon
▲反対側のガラス張りのファサードの向かいにはシネマコンプレックスがある。© Renaud Araud
- MMFにご来館いただきますと、インフォメーション・センターにて、リヨン美術館のカタログやパンフレットなどを閲覧いただけます。
リヨン織物博物館カタログ
リヨン装飾芸術美術館カタログ
リュミエール博物館パンフレット
リヨン現代美術館パンフレット
2009年リヨン・ビエンナーレカタログ*情報はMMMwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は観光局ホームページ等でご確認いただくか、MMMにご来館の上おたずねください。













