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イベントレポート
EVENT REPORT

これまで開催したプログラムを
レポート形式でご紹介します。

MMMレクチャー
2019.10.4

『伯爵夫人おすすめの個性派美術館 パリのミュゼたち』旅行企画記念講座
フランスのミュゼの歴史とパリの都市文化

日   時:
10月4日(金)18:30~20:00
会   場:
東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル3階
講   師:
泉美知子(中央大学文学部准教授)

MMMwebサイトの連載「マダムのミュゼ訪問」は、今秋で14周年を迎えます。2013年には、『伯爵夫人おすすめの個性派美術館 パリのミュゼたち』として書籍化も実現。そしてこのたび、この本をもとにした旅行企画が2020年2月に催行されることが決まりました。MMMでは、この旅行企画を記念した講座を開催。中央大学の泉美知子先生をお迎えして、パリのミュゼ文化とその楽しみ方についてお話しいただきました。

 「マダムのミュゼ訪問」では、MMMwebサイトきっての長期連載で、2005年の連載開始以来、現在までに紹介された美術館はなんと90館に上ります。フランス各地のミュゼ(美術館・博物館)をまわって記事を書いてくださる「マダム」とは、マダム・ド・モンタランベール伯爵夫人。子どもの頃から美術に親しみ、今ではフランス社交界きっての美術通であるマダムによる記事は、ふつうのガイドブックには出てこない「知られざるミュゼ」を知るよろこび、そして、美術への深い造詣に基づいた「マダムならではの視点」に触れる楽しさが味わえる記事として、ご好評をいただいております。
 そして、満を持しての旅行企画。今回のツアーでしか体験できないコンテンツ満載とあって期待が高まります。
 今回、講師にお招きしたのは、19世紀フランス美術をご専門とする泉美知子先生。「19世紀フランス美術といっても、マネやモネではなく、19世紀の美術を取り巻く、様々な環境や制度、批評などを専門としています。皆さんがご旅行に行かれた際に、ふと思い出して、面白いと感じていただけるようなお話ができたらと思います」と、レクチャーを始めてくださいました。
 お話の中心は、『伯爵夫人おすすめの個性派美術館 パリのミュゼたち』で紹介され、2月の旅行企画でマダムがご案内ださる「コニャック=ジェ美術館」「ジャクマール=アンドレ美術館」「ニッシム・ド・カモンド美術館」という3つのミュゼ。いずれも、19世紀にパリで設立された美術館です。
 「こうした美術館の魅力は、ルーヴルやオルセーといった大きな美術館とは全く異なる、美術の楽しみ方ができるということです」と泉氏。19世紀の新興ブルジョワたちによって作られたこれらの美術館は、それぞれのコレクターの情熱と一貫した趣味を感じ、また、建築と室内装飾、そしてコレクションとの一体感を、その時代の雰囲気とともに楽しめるのが素晴らしいところなのだそうです。
 いずれも、本当に見所満載のミュゼですが、中でも泉先生がひときわおすすめなさったのは、ジャクマール=アンドレ美術館。この美術館の創立者のエドゥアール・アンドレは、美術雑誌「ガゼット・デ・ボザール」のオーナーであり、総合芸術中央連合の総裁を務めた「コレクターとして格が高い」人物。イタリア・ルネサンス絵画や17世紀オランダ絵画が暮らしの中に飾られた邸宅という、極めて贅沢な空間が楽しめる美術館と聞けば、ぜひ、訪れてみたくなります。

 また、泉先生は、マダムの嫁ぎ先であるモンタランベール家についても、お話くださいました。モンタランベール家とは、16世紀、フランソワ1世の時代から軍務を担ってきた「帯剣貴族」の古い家柄。宗教、外交、科学といった分野で活躍した一族であり、かつ文化や芸術にも深い造詣と理解を持っていました。
 3つの美術館の成り立ちとその魅力を存分にお話いただいた泉先生のお話の後には、サプライズもありました。なんと、マダムからのビデオレター。
 じつは、MMMのお客様からは時々、「マダムって実在の方ではないのですよね」という質問が来るのだとか(笑。「パリで皆さまにお会いできるのを楽しみにしています」と話すマダムからのメッセージを見ながら、参加者の皆様も、マダムとの豊かな旅に思いを馳せたご様子でした。

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