リール、カレー、ダンケルク グラーヴェリン、ブルブール 北フランスのミュゼレポート2009
フランスの新たな文化、芸術都市として注目を浴びている北フランス、ノール=パ・ドゥ・カレー地方。その中心都市であるリール、カレー、ダンケルクを紹介した1月号に続く今月号では、グラーヴェリンとブルブールを中心に、沿岸地域にある小さな町を紹介します。現代彫刻界を代表するアーティスト、アンソニー・カロが修復を手がけた教会やフランス初のデッサン版画専門美術館など、個性的なアート・スポットが点在する沿岸地帯の魅力をお伝えいたします。
© Office de Tourisme Gravelines - les Rives de l'Aa / M.Coeugnet
ノール=パ・ドゥ・カレー地方の 3大美術館で開催中! アンソニー・カロ大回顧展 多くの観光名所を擁するオパール海岸 風光明媚な海岸 の町グラーヴェリン ブルブールと アンソニー・カロの教会
多くの観光名所を擁するオパール海岸
▲空からみたグラーヴェリンの町
© Office de Tourisme Gravelines - les Rives de l'Aa / M.Coeugnet
 フランス北部、英仏海峡を望む一帯からベルギー国境にかけての海岸線は、オパール海岸と呼ばれ、カレーやダンケルクなどの歴史ある町のほか、グリネ岬やブランネ岬といった景勝地など、数多の観光スポットを擁する地域です。今回、ご紹介するふたつの町グラーヴェリン(Gravelines)とブルブール(Bourbourg)は、カレーとダンケルクの間に位置し、レ・リブ・ドゥ・ラ(Les Rives de l'Aa)と呼ばれる自治体に属しています。
 この自治体は近隣の6つの町と村からなり、互いに協力して産業や文化・芸術活動の発展に力を入れることで、近年、大きな成果を得てきました。今回の特集で詳しくお伝えするアンソニー・カロ(Anthony Caro)によるブルブールの聖ジャン・バチスト教会内陣の修復が実現した背景にも、レ・リブ・ドゥ・ラの町村が共同出資で設立した自治体相互間の援助・協力機関「シボム・ドゥ・ラ(Sivom de l’Aa)」の存在がありました。 
 また、レ・リブ・ドゥ・ラには、グラーヴェリンとブルブールの他にも、各々の魅力に溢れた町村があります。歴史建造物に指定された聖ジル教会やフランドルの小さなカフェが残る町クレイウィック(Craywick)や新鮮な魚介類や水産加工物で知られる港町グラン・フォー・フィリップ(Grand-Fort-Philippe)などを訪れて、小さな町ならではの情緒を楽しんでみるのもいいかもしれません。

▲ブルブールの町役場。
© Michiko HYUGA
▲グラン・フォー・フィリップの町。右手の建物は海難救助美術館。
© Office de Tourisme Gravelines - les Rives de l'Aa / M.Coeugnet

取材:日向倫子(Michiko HYUGA)

多くの観光名所を擁するオパール海岸 ロダンの彫刻と レースの街カレー フランス第3の 港湾都市ダンケルク
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レ・リブ・ド・ラ観光情報
  • Office de Tourisme de Gravelines, les Rives de l'Aa(グラーヴェリン観光局)
MMFで出会える北フランスの美術館
  • 北フランスには、今回ご紹介した美術館のほかにも「ラ・ピシーヌ、ルーベ工芸美術館」など、多くの美術館があります。MMFのB1Fインフォメーション・センターにて関連図書を閲覧いただけます。

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