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  • 第37回アングレーム国際3.漫画フェスティバル
  • 4.フェスティバル受賞作品一覧

フランス漫画の聖地アングレーム−「国際漫画フェスティバル」に沸く町−

4.フェスティバル受賞作一覧

 アングレーム国際漫画フェスティバルでは、本年度からは、フェスティバルの最終日に、「国際漫画フェスティバル公式ノミネート作品」が発表されることになりました。対象は、原作の言語にかかわらず、2008年12月から2009年11月の間にフランス語で出版された作品。受賞作の一覧を見れば、世界の漫画の潮流が見えてくるはずです。

2010年度の受賞作

 
 
▲グランプリの栄冠に輝いたバル。
 
アングレーム市グランプリ

バル(Baru):フランス・ロレーヌ地方の労働者階級の生活を舞台に、作者の子ども時代を描く。バルはすでに最優秀作品賞を2度受賞しており、その中のひとつ『太陽高速(L'autoroute du soleil )』は1994年に日本でも講談社から出版された。

 
 
©Riad Sattouf-Editions Fluide Glacial
 
フォーヴ・ドール(金の猛獣)最優秀作品賞

リヤド・サトゥフ(Riad Sattouf)『パスカル・ブリュタル第3巻:最強の男(Pascal Brutal Tome 3 : Plus fort que les plus forts)』:シニカルかつ滑稽味のある物語。

審査員特別賞

ジョ・ダリー(Joe Daly)『ダンジョン・クエスト第1巻 (Dungeon Quest Tome 1 )』:南アフリカの作家の第2作。現実とロールプレイングゲームの間を生きるミレニアムボーイの冒険を描く。

シリーズ賞

アラン・ドディエ(Alain Dodier)『ジェローム・K(Jérôme K. Jérôme Bloche, Déni de fuite)』: パリで私立探偵が活躍する同作は、これまで21巻が出版されており人気が高い。

 
 
©Camille Jourdy-Editions Actes Sud
 
新人賞

カミーユ・ジュルディ(Camille Jourdy)『ロザリー・ブルム第3巻(Rosalie Blum Tome 3)』: 孤独な3人のマンネリ化した日常生活を描く。

世界に向けた視線賞

ダヴィッド・プリュドム(David Prudhomme)『レベティコ<雑草>(Rébétiko<la mauvaise herbe>)』:1920年代のギリシャ社会を舞台にしている。

敢闘賞

イエンス・ハーダー(Jens Harder)『アルファ…ディレクションズ(Alpha… Directions)』:ビッグバンから文明の出現に至るまで、生命の歴史を描いた、ドイツ人作家による啓蒙的作品。

超世代賞

マチュー・ボンノム(Matthieu Bonhomme)、グエン・ド・ボネヴァル(Gwen de Bonneval)『さまよえる精神(L'esprit perdu)』:若者が父親の死を受け入れるために出かける旅を中世物語風に描く。

 
 
©Paul Rabagliati-Editions La Pastèque
 
Fnac-SNCFフォーヴ賞

ポール・ラバグリアティ(Paul Rabagliati)『ケベックのポール(Paul à Québec)』:カナダ・ケベック出身の作家による、日常生活の中の思考と自嘲めいた語りを描いた作品。

アングレームのフォーヴ賞・文化遺産賞

カルロス・ギメネス(Carlos Gimenez)『パラクエリョス(Paracuellos)』:フランコ時代の孤児の生活を描いたスペインの漫画。

 
 
©Julien Neel-Editions Glénat
 
子ども向けBD賞

ジュリアン・ニール(Julien Neel)『ルー第5巻 : レーザー忍者(Lou Tome 5 : Laser Ninja)』:シリーズ第1巻の『つまらない日記(Journal infime)』は、2005年の第32回フェスティバルでも同賞を受賞。この第5巻では、ヒロインが思春期になり、さまざまな問題に直面する様子がユーモラスに描かれている。

原文・写真:バンジャマン・ヌーヴェル (Benjamin Nouvel)
和訳:阿部明日香

Update : 2010.4.1
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アングレーム国際 漫画フェスティバル

フランス漫画博物館(国際フランス漫画館内)
  • 所在地
    121 rue de Bordeaux
    BP 72308
    F-16023 Angoulême cedex
  • Tel
    +33(0)5 45 38 65 65
  • URL(国際フランス漫画館)
    http://www.citebd.org/
  • 開館時間
    <9〜6月>
    火-金曜日:10 : 00-18 : 00
    土・日曜日:14 : 00-18 : 00
    <7・8月>
    火-金曜日:10 : 00-19 : 00
    土・日曜日・祝日: 14 : 00-19 : 00
  • 休館日
    月曜日、1/1、5/1、12/25
  • 入館料
    <常設展>
    一般:4ユーロ
    割引料金:3ユーロ
    <企画展>
    一般:3ユーロ
    割引料金:2ユーロ
    <常設展+企画展>
    一般:6ユーロ
    割引料金:4.5ユーロ
*18歳以下と、15人以上のグループの付き添いの方、障害のある方の付き添いの方は無料です。また、9月から翌6月までの毎月第一日曜日は無料です。
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