古今東西の美が集う大ギャラリー
Grande galerie
エントランスホールの東側に120m以上にわたって延びているのが、「時のギャラリー」と名付けられた常設展用のスペース、大ギャラリーです。天窓から降り注ぐ自然光のもとに、柱の一切ない3,000uもの巨大なスペースが広がっています。展示品はパリのルーヴル美術館の学芸員によって選ばれた珠玉の作品の数々。デッサン部門を除くパリ・ルーヴルのすべてのセクションから、展示作品が厳選されました。
特筆すべきなのは、紀元前3500年から19世紀までのおよそ6,000年に及ぶ創造の歴史が、仕切りのまったくない展示室に一堂に会している点。古代、中世、近代と、大きく3つに区分できる展示品は全部で205点にのぼります。独自のコレクションを持たないルーヴル・ランスの展示は毎年約2割の作品が差し替えられ、5年間でほぼ全体の内容が入れ替わるシステムです。つまり常設展であっても、毎年新しい展示作品に出会えるというわけです。
パリのルーヴルとの決定的な違いは、徹底した時系列の展示方法です。地域やジャンル別の展示が行われているパリとは異なり、ランスでは時代ごとに作品が集められています。古代ギリシャと古代エジプトの作品、また西洋絵画とイスラムの陶器を隣り同士で展示することにより、同時代の美意識の比較を楽しむことができます。「時のギャラリー」と名付けられた内容にふさわしく、来館者は「人類の美意識の歩み」を、時間を旅するように鑑賞できるのが大きな魅力です。
大ギャラリー中央奥に展示されたドラクロワ(Eugène Delacroix/1798-1863)による《民衆を導く自由の女神》は、ルーヴル・ランスの開館を記念して選ばれた作品の中で、一番の注目作品です。ロマン主義の最も象徴的なこの作品は、1830年の7月革命をテーマに描かれています。自由の象徴である青、白、赤のフランスのトリコロールは、画面上部に描かれた国旗のみならず、女神を取り巻く人々の服の色にも効果的に配されているのが印象的です。さらに作品を注意深く観察すると、画面の背後に描かれたノートルダム寺院の頭頂部に、ふたつ目の小さなフランス国旗がたなびいているのを発見できるでしょう。
- 所在地
6 rue Charles Lecoq BP 1162301
Lens cedex
*美術館入口:la rue Pal Bert または
la Rue Georges Bernanos 62300 Lens,
France - Tel
+33 (0)3 21 18 62 62 - URL
http://www.louvrelens.fr/ - 開館時間
10:00-18:00
*夜間開館日:9〜6月の第1金曜 - 休館日
火曜日、5月1日 - 入館料
・大ギャラリー(Grande galerie)と
パヴィヨン・ド・ヴェール
(Pavillon de verre):
2013年末まで無料
・企画展ギャラリー
(Galerie d'exposition temporaire):
一般9ユーロ、割引8ユーロ
・オーディオガイド:無料
・年間パスポート:15ユーロ
(25歳以下は10ユーロ) - アクセス
パリ、Gare du Nord駅より電車で
約1時間10分、Lens駅下車
ランス駅前からルーヴル・ランス専用の無料送迎バスあり
- B1Fインフォメーション・センターでは、ルーヴル・ランスの関連書籍を閲覧いただけます。
*情報はMMFwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は美術館ホームページでご確認いただくか、MMFにご来館の上おたずねください。
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