Dossier special - 海外の特集

  • 1.印象派の画家たちの革新性
  • 2.肖像画のみに絞った展覧会
  • 3.モリゾの愛娘ジュリーをめぐる人々

「マネ、ルノワール、モネ、モリゾ―印象派が描いた暮らしの情景」展

春から夏にかけて、フランスのノルマンディ地方の美術館で、3年に一度「ノルマンディ印象派フェスティバル」が開催されます。印象派の画家たちは、この地を旅したり、この地に住んだりしました。そのため、ノルマンディは印象派と縁が深い地なのです。フェスティバル3回目の今年は、4月16日から9月26日まで、ノルマンディの各美術館でテーマ別の特別展を開催しています。その中から、印象派の主要画家たちを一堂に集めたルーアン美術館の「マネ、ルノワール、モネ、モリゾ――印象派が描いた暮らしの情景」展をご紹介します。

印象派の画家たちの革新性

▲アンリ・ファンタン=ラトゥール
《デュブール家の人々》
1878年 油彩 146.5×170.5cm
オルセー美術館蔵

 印象派は、それまでの美術界のアカデミックなスタイルを刷新しました。その一つが、「家族の肖像」です。ルーアン美術館館長で、本展のコミッショナーでもあるシルヴァン・アミック(Sylvain Amic)氏は、「それまで画家が家族を描くときは、尊敬されるべき立派な家族として描いていました。また、家族の中の自分はパレットを手にした画家で、画家として成功したことを示していました。ところが、印象派の時代から、画家たちは人物の内面を描くようになったのです」と説明しています。印象派ではありませんが、印象派の画家たちと親交があった同世代のアンリ・ファンタン=ラトゥール(Henri Fantan-Latour/1836-1904)が自分の妻の家族を描いた《デュブール家の人々》がその好例です。

▲ルーアン美術館の館長で、本展のコミッショナーでもあるシルヴァン・アミック氏

 また印象派の画家たちは、家族だけでなく、画家仲間や友人、コレクターの肖像画を描き続けました。「彼らは、印象派の革新的な考えの支持者でした」と語るのはアミック氏。ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-August Renoir/1841-1919)が描いた、画商アンボワーズ・ヴォラール(Amboise Vollard/1866-1919)の肖像は、女性の絵が多いルノワールにしては珍しい男性の肖像です。簡素な背景から、若きヴォラールがかぶった赤いスカーフが効果的に浮かび上がっています。

▲ポール=アルベール・バルトロメ(Paul-Albert Bartholomé/1848-1928)の《温室の中で》(1881年/オルセー美術館蔵)でモデルとなった妻が身に着けたドレスが作品とともに展示されるなど、展示方法も工夫されている。
©Antoine Courpotin

▲ピエール=オーギュスト・ルノワール
《赤いスカーフのアンボワーズ・ヴォラール》 
1899年 油彩 30×25cm
パリ市立プティ・パレ美術館蔵
©Petit Palais / Roger-Viollet

次ページでは、ルーアン美術館で開催中の
「印象派が描いた暮らしの情景」展の見どころをご紹介します。>>

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Update : 2016.8.1 文・写真 : 羽生のり子(Noriko Hanyu) ページトップへ

「マネ、ルノワール、モネ、モリゾ―印象派が描いた暮らしの情景」展

会期
2016年4月16 日(土)〜
2016年9月26日(月)
会場
ルーアン美術館
Musée des Beaux-Arts Rouen
Esplanade Marcel-Duchamp 76000 Rouen
URL
http://mbarouen.fr/fr
開館時間
10:00-18:00
休館日
火曜日
入場料
一般:11ユーロ
アクセス
パリ・サンラザール駅から約1時間。ルーアン駅から徒歩10分
※この情報は2016年8月更新時のものです。
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