2010.5.1(土)

今回は、スタッフUが春を迎えたばかりの
メルシャン軽井沢美術館を訪れました。

長い冬が終わり、4月から何もかもが新しいシーズンを迎える軽井沢。訪れた日は、4月というのに小雪が降るとても寒い日でしたが、そんな中、『「小さなルーヴル美術館」展in軽井沢』が始まっているメルシャン軽井沢美術館に行ってきました。

軽井沢駅から車で約20分の御代田町という場所にあるこの美術館は、もともとメルシャン株式会社が持つウイスキー蒸留所の樽貯蔵庫群を、ルーヴル美術館リシュリュー翼やパリの大統領府エリゼ宮のリニューアルなどを手がけたフランスの建築家ジャン=ミシェル・ヴィルモットの設計によって改修し、誕生したものだそうです。そのため、敷地内には蒸留用の樽をたくさん見かけます。

蒸留用の樽。

この美術館のコンセプトは「1つの村=ヴィラージュ」だそうですが、敷地内を歩いていると、白樺やカラマツなどの木々が生い茂り、豊かな自然と人間の手による建築物との調和がそのコンセプトを実感させてくれます。

自然を楽しみながら美術館の入り口へ。

現在開催されている「『小さなルーヴル美術館』展in軽井沢」は、2008〜2009年に三鷹の森ジブリ美術館にて展示され、好評を博した「小さなルーヴル美術館」展を再構成した展覧会です。
さらに今回はルーヴル美術館の特別協力により、ルーヴルにまつわる作品を多数描いた18世紀の画家ユベール・ロベールの作品と、同時代の風俗画家フィリベール=ルイ・ドゥビュクールの油彩作品2点も展示されています。
(この部分に関しては4月9日に、MMFでのコンフェランス「ルーヴルの主とコレクション」でクラリス・デュクロさんがたっぷりお話してくださいました。今月のコンフェランスレポートを是非お読みください!)

展覧会オープニングで、「是非大人と子供が一緒になって楽しんで欲しい」とおっしゃられていたデュクロさん。
5分の2サイズに縮小された複製画が壁一面に並びます。これも見事ですが、ルーヴル美術館から来た2枚の名画もお見逃しなく!
フィリベール=ルイ・ドゥビュクール
《フロマント通りに面したルーヴルのファサードの情景》
1785-1790 年,油彩、50×61 cm, ルーヴル美術館蔵
Phillipe-Louis Debucourt《La fa ça de du Louvre vue de la rue Fromenteau》
Huile sur toile, Musée du Louvre
©RMN / Franck Raux / distributed by AMF
ユベール・ロベール《納屋》
1760 年、油彩、69×59cm、ルーヴル美術館蔵
Hubert Robert《La Grange》
Huile sur toile, Musée du Louvre
©RMN / Hervé Lewandowski/ distributed by AMF
覗き窓から中を覗くと、そこには昔のパリの風景が・・・。思わず見入ってしまうような、このような仕掛けがたくさんあります。

展示会場最後の長い通路には、今回の展示と連動するさまざまなフランス語のポスターが貼ってあり、歩きながら眺められるスペースになっています。

ルーヴル美術館の歴史を語る上でなくてはならない存在、フランソワ1世とルイ14世。

このメルシャン軽井沢美術館ではミュージアムショップやワインショップも併設しており、ワインを試飲したりお買い物したりと、ここでもフランス気分をたっぷり味わってきた一日でした。
新緑が美しいこれからの季節、おすすめのスポットです。

 
メルシャン軽井沢美術館 http://www.mercian.co.jp/musee/
「『小さなルーヴル美術館』展 in 軽井沢」は、2010年10月24日(日)まで開催しています。
 
ページトップへ

このページについて

MMMスタッフが注目する日本のアート・イベントをレポート!日本で楽しめるアートスポットやフレッシュな情報をお届けしています!

過去の記事を読む

2016年の記事
2015年の記事
2014年の記事
2013年の記事
2012年の記事
2011年の記事
2010年の記事
トップページへ