2014.3月 取材

あべのハルカス美術館が待望のオープン。
新しい都市型美術館の誕生です。

大阪、天王寺。梅田が大阪の北の中心だとすると、天王寺は南の中心とも言える場所。その天王寺の景色を一変させる、あべのハルカスが3月7日にオープン。ニュースで取り上げられることも多いため、ご存知の方も多いと思います。その16階にオープンしたのがあべのハルカス美術館です。
3月22日にオープンしたこの美術館。取材に訪れた日はオープン前のお披露目展示が行われていました。無料観覧だったこともあり、たくさんの来館者の方でにぎわっていました。 本日はあべのハルカス美術館事務長の高見陽仁(たかみようじ)さんに美術館をご案内いただきました。

美術館の前はオープンテラス。そこから眺めると、目の下に天王寺動物園が見えます。

まずあべのハルカス美術館のコンセプトについてお伺いしました。「あべのハルカス美術館は駅の真上にある都市型の美術館です。働いている方にも仕事の帰りに気軽に立ち寄る感覚で作品を観に来ていただきたい、というコンセプトで平日は20時まで開館しています。年間5本から6本の企画展を開催して、たくさんの方にいろんなジャンルの展覧会を観ていただく予定でおります」とのこと。こけら落としの「あべのハルカス美術館 開館記念特別展 東大寺」(5月18日まで)に始まり、以降さまざまな企画展が予定されています。

5月18日まで開催中の「あべのハルカス美術館 開館記念特別展 東大寺」とその次の企画展「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション」など、大々的な企画展が続きます。

訪れたお披露目展示の日は大和文華館、松伯美術館、ウェスティン都ホテル京都、近畿日本鉄道など、この美術館の運営母体である近鉄とそのグループがそれぞれ所有する美術品が一堂に会して展示されていました(下の写真に写っている作品はこの展覧会の後、所有者のもとに返却されましたので、あべのハルカス美術館ではご覧いただけません)。新しい美術館のオープンという、なかなか味わうことのできない体験でもあるためか、来館者の方の表情も期待にあふれていました。

地域にゆかりの深い美術館や施設からの出展作品が多いこともあってか、個々の作品の前で立ち止まって鑑賞するお客様の様子が印象的でした。
関西のさまざまな土地の様子が描かれている浮世絵の数々。知っている土地が描かれているためか、お客様が顔を近づけて熱心に鑑賞されていました。
<扇面貼交手筥>尾形光琳 江戸時代中期
大和文華館所蔵

「近鉄沿線には奈良・大和路、京都・伊勢など、多くの歴史文化資産があり、優れた文化財や美術品があります。私たち鉄道事業者は、地域の発展に貢献する使命を持っておりますので、ひいては地域の文化振興にも寄与し、このあべのハルカス美術館を、ぜひともその拠点とすべく育てていきたいと考えています」と高見さん。
大阪の新名所となったあべのハルカス。あべのハルカス美術館の今後の動きに美術界からも注目が集まっていることは間違いありません。

 

広報・井上智香子(いのうえちかこ)さんからのコメント
あべのハルカス美術館は、人とアートが気軽に、かつ深く触れあえる拠点となるような美術館を目指しています。
駅直上、さらには百貨店、オフィス、ホテルや展望台などを擁する複合ビル内に位置しているので、美術館に足を運んだことがなかった方も気軽に芸術・文化に触れていただけます。当館への来館をきっかけに芸術・文化の素晴らしさを知っていただける美術館になればと思っています。平日は20時まで開館しておりますので、仕事帰りや他目的の前後にでもお立ち寄りください。

あべのハルカス美術館
大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F
06-4399-9050

■開館時間
開館時間:火〜金 / 10:00〜20:00、土日祝 / 10:00〜18:00
■定休日
月曜日(祝日の場合は営業〔10:00〜18:00〕)、年末年始、展示替え期間

詳細はこちらからご覧ください。
http://www.aham.jp/

 

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