2015.8月 取材

琳派誕生400年の今年。年内いっぱい京都は琳派で華やぎます。
相国寺承天閣美術館では「伊藤若冲と琳派の世界」開催中です。

琳派誕生400年の今年。京都をはじめ東京でも展覧会などで琳派の作品を見る機会の多い1年ともいえます。琳派の創始者と言われる本阿弥光悦が洛北鷹峯に芸術村を築いて400年の今年は、伊藤若冲生誕300年の年でもあり、それを記念して京都の相国寺承天閣(しょうこくじ じょうてんかく)美術館では9月23日(水・祝)まで「伊藤若冲と琳派の世界」展が開催されています。

相国寺への入口。

相国寺は京都市上京区、京都御所のすぐ目の前、同志社大学のキャンパスを抜けたところにあります。明徳3年(1392年)に室町幕府第3代将軍足利義満によって創建された臨済宗相国寺派の大本山の寺院です。五山文学を代表する禅僧や雪舟といった日本水墨画の規範を築いた画僧を多く輩出し、京都の文化の中心にあり続けたと言っても過言ではないでしょう。

入口を抜け、「天界橋」などを眺めながら歩いて行くと重要文化財の法堂(本堂)が見えてきます。美術館はそこからすぐです。

そのような長い歴史を経て、昭和59年4月、相国寺創建600年を迎え、その記念事業として相国寺、鹿苑寺(金閣寺)・慈照寺(銀閣寺)などからの美術品を受託し、保存・展示公開・修理・研究調査・禅文化の普及を目的として建てられたのが相国寺承天閣美術館です。現在、国宝5点、重要文化財144点を含む作品を収蔵しています。 このような美術館は非常に珍しく、他に例がないとのことです。

朱衣達磨図 尾形光琳筆
老子出関図 俵屋宗達筆
中明石左右須磨鳴門図
尾形光琳筆(右幅)
重要文化財 赤楽茶碗 加賀 本阿弥光悦造

今回の展示では第一展示室で琳派の作品を、第二展示室では伊藤若冲の傑作を多数見ることができます。400年前に思いを馳せて琳派の作品を見た後は300年前にタイムスリップし、伊藤若冲の力強い作品の数々もぜひご堪能ください。
もともと京都の日常の暮らしには自然に「琳派」が取り入れられてきたという話も聞きました。豊かな町衆の出身者たちが生み出した琳派。今年は思う存分その豊かな魅力に触れることのできる1年です。

 

相国寺承天閣美術館
■開館時間/10:00〜17:00(入館は16:30まで)
■入館料(開催中の展示により異なります)
・一般:800円、65歳以上・大学生:600円、中・高生:300円、小学生:200円
(一般の方に限り、20名様以上は100円団体割引いたします)
※障害者手帳をお持ちの方と介護者1名は無料とさせていただきます。
※開催中の展示により入館料が異なることがあります。必ず「開催中の展示」にてご確認ください。
※バリアフリー対応
■お問合せ
相国寺承天閣美術館事務局
〒602-0898 京都市上京区今出川通烏丸東入
TEL:075-241-0423 FAX:075-212-3585

詳細はこちらから↓
http://www.shokoku-ji.jp/j_nyukan.html

 

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